ハナシがちがう! 田中啓文 夜思比売の栞

ハナシがちがう! 田中啓文

2007 07 17
天涯孤独の不良少年、竜二に手を焼いた担任教師は、以前弟子入りしていた噺家の梅寿のもとを訪ねる。竜二を住み込みの内弟子にしてもらうために…。落語なんかにまったく興味がない竜二はスキを見て逃げだそうと思うが、梅寿はとんでもない噺家なのだ!フサギコ大酒のみで借金だらけ、弟子の頭は殴るわ花瓶を投げ付けるわ、見栄っ張りで気性の強い噺家だった。しかし梅寿の噺を聞いて、初めて落語を面白いと思った竜二は、梅寿のもとで落語家を目指すことになる〜というお話。
竜二が梅寿の家に来てから、落語グランプリで賞を取るまでの間、様々な事件が起こる。その事件を、梅寿の代わりとして竜二が解く。
まぁそれくらいの些細な謎です。時間が来れば、自然に解けていくような…
´д`トホホ
竜二もみかけはつっぱってるけど中身は良い子で、梅寿もむちゃくちゃやってたのは最初だけで、後半はタダの頑固ジジイ。竜二には落語の才能があって、ほどよいライバルがいて、もう読み切りの漫画状態でした。でも面白いんだなぁヾ(*'-'*)
噺家だから人格が優れてるとか情に厚いとは思いたくないけれど、この話ではなんせ梅寿のキャラが良い。
破天荒なんだけど、ふらふらとした弟子をきっちりと言葉で叱ったり慰めたりして支えてくれる。
こんなふうに大事に育ててもらえるなんて、噺家になるのもいいもんだなぁと思いました。

同じ落語家が出て来るミステリでも、北村薫の「円紫さんと私シリーズ」とは全然落語の感じ方が違った。円紫さんのはやわらかくて高尚な感じ(あくまで文面上で)であこがれて、梅寿のは威勢がよくてさらりとしてるのに情に訴えて来るようなイメージ。
学生の時にやった落語の講義を思い出しましたしぃ先生ゴメンナサイ
ハナシがちがう!―笑酔亭梅寿謎解噺 (集英社文庫)ハナシがちがう!―笑酔亭梅寿謎解噺 (集英社文庫)
(2006/08)
田中 啓文

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