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2009(Fri) 23:00

これでよろしくて? 川上弘美

本の感想(一般文芸)

これでよろしくて?これでよろしくて?
(2009/09)
川上 弘美

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普通の主婦である菜月は、ある日買い物の途中で元カレのお母さんに出会う。そして勧誘されたのが、「これでよろしくて?同好会」
それは単に、月に一度、様々な年齢・立場の気のおけないメンバーが集まって、男女関係や家族の謎といったことについて、気楽な議論をする集まりだった。
なんとなく家族らしくない菜月と夫。それに比べて、驚くほど家族らしい夫の家族や義理の妹達に、驚いたり、違和感を感じたり、悔しかったりする菜月。
毎回毎回、おいしいものを食べながら話していくうちに、菜月の環境や心境に変化が訪れる−…。

ちょっと好意的に粗筋を書いてみました・笑

川上弘美のぼんやりと横たわった現実感はそのままに、話の筋はとても分かりやすく、読みやすい。
テーマが壮大なのか矮小なのかよく解らないけれど、これは小説自体がそんな感じなので仕方ないのかな。最近の川上弘美がとっつきにくかったからか、随分面白く感じました。
これでよろしくて?とでも言いそうな、賢くてちゃんとした大人の女の人達がとても魅力的。

実際に経験していないことでも、この同好会で取り上げられる議題のおかしさ、変に説得力のある意見に、思わず聴き入ってしまいます。そういう意味で音が聞こえてくるような、話しかけてくるような本。
これが相手を議論で打ち負かそうとか、どちらが正しいか決めようとするところまでいくと、ダメなんですね。討論で勝ち負けは決められても、実際の話題に上がっている事柄の勝ち負けは決まらないわけですし。
小説としては、ここでキレればいいのに!とか、がつんと言ってやれ!とか思うのですが、菜月は言わないし行動もしない。

あくまでも、ゲームとしての討論ではなくて、この辺でいいんじゃない?という「これでよろしくて?」の姿勢が、一つの世の真理だなぁと思いました。

多分、男の人が読むと違った感想を持つのではないかな……と思いますね。
でも女の人が読めば、積極的に賛同するほどのことでもないフツーのことじゃない?と感じてしまうのではないかと思います。
そこに、おばけが出るのかもしれませんね。

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