夜思比売の栞

06

January February March April May June July August September October November December
2009(Fri) 23:18

ミラよミラ、あなたはどうしてモイラなの?

日記

すっかり忘れていましたが、読書メーターを使い始めてから1年でした。残念ながら500冊には届かなかったのですけれど。
ですが、2年前に読んだ本、っていうと、その間に900冊くらい別の本を読んでいる訳で。
ちょっと覚えていなくても仕方ないかなぁと思います。所詮、娯楽です。

そしてGACKTさんまでも、なんだか迷走してます!←ぎゃふんっ\^o^/
とりあえず、読む本なくなったら眠狂四郎読むことにします。うう、舞台はきびしーなぁ……。チケ高い!

ばたばたと不安な事やらラッキーな事やらがあって落ち着かないのですが、ラッキーな方↓↓↓
「Across The Horizon」の大阪の舞台挨拶。梅田ブルク7の方があたりました!

ミ←ラ↑よ→ミ↓ラ←よ←まわりすぎ
多分、来年分の運を使い果たしたんだと思うます……

ちなみに携帯のラジオ配信は非対応機種でした・泣


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06

January February March April May June July August September October November December
2009(Fri) 23:00

これでよろしくて? 川上弘美

本の感想(一般文芸)

これでよろしくて?これでよろしくて?
(2009/09)
川上 弘美

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普通の主婦である菜月は、ある日買い物の途中で元カレのお母さんに出会う。そして勧誘されたのが、「これでよろしくて?同好会」
それは単に、月に一度、様々な年齢・立場の気のおけないメンバーが集まって、男女関係や家族の謎といったことについて、気楽な議論をする集まりだった。
なんとなく家族らしくない菜月と夫。それに比べて、驚くほど家族らしい夫の家族や義理の妹達に、驚いたり、違和感を感じたり、悔しかったりする菜月。
毎回毎回、おいしいものを食べながら話していくうちに、菜月の環境や心境に変化が訪れる−…。

ちょっと好意的に粗筋を書いてみました・笑

川上弘美のぼんやりと横たわった現実感はそのままに、話の筋はとても分かりやすく、読みやすい。
テーマが壮大なのか矮小なのかよく解らないけれど、これは小説自体がそんな感じなので仕方ないのかな。最近の川上弘美がとっつきにくかったからか、随分面白く感じました。
これでよろしくて?とでも言いそうな、賢くてちゃんとした大人の女の人達がとても魅力的。

実際に経験していないことでも、この同好会で取り上げられる議題のおかしさ、変に説得力のある意見に、思わず聴き入ってしまいます。そういう意味で音が聞こえてくるような、話しかけてくるような本。
これが相手を議論で打ち負かそうとか、どちらが正しいか決めようとするところまでいくと、ダメなんですね。討論で勝ち負けは決められても、実際の話題に上がっている事柄の勝ち負けは決まらないわけですし。
小説としては、ここでキレればいいのに!とか、がつんと言ってやれ!とか思うのですが、菜月は言わないし行動もしない。

あくまでも、ゲームとしての討論ではなくて、この辺でいいんじゃない?という「これでよろしくて?」の姿勢が、一つの世の真理だなぁと思いました。

多分、男の人が読むと違った感想を持つのではないかな……と思いますね。
でも女の人が読めば、積極的に賛同するほどのことでもないフツーのことじゃない?と感じてしまうのではないかと思います。
そこに、おばけが出るのかもしれませんね。

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03

January February March April May June July August September October November December
2009(Tue) 23:55

グリオットの眠り姫  霜月はるか

音楽

グリオットの眠り姫グリオットの眠り姫
(2009/10/14)
霜月はるか

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じっくりまったりと聴いてます。グリオットの眠り姫。

なぜかシモツキンのCDは、アルトネリコとか「音のコンパス」とかkukuiとか、後はシングルばかりで、ファンタジーな世界観のアルバムは持っていなかったので、今回初めてシモツキンのオリジナルストーリーアルバムを手にしたわけです。

は〜弦が良いわ〜♪
ちょっと泥臭いような力強いような弦楽器の音が、とてもツボにはまりました。
なので、「お姫様と道化師」がすごく好きです!メインストーリーの曲ではないのですけど。
この、酒場でいきなり歌が始まった!というノリがちょー楽しい。ハンドクラップとか足踏みとか体感できるし。

RPGのゲームの主題歌、サントラ、キャラソンをすべてカバーしたようなアルバムというと解りやすいのかも?
全体のテーマの「滅びの理」は壮大で、「選ばれた民」のこれから始まる!という感じの曲調もぐっときます。
「斑の王国」は低音がぶっちぎりでかっこいいし、その次の「独り夢」はぶっちぎりで切ない。《私だけの城を壊さないで》って〜(ノ_・。)
「羽に縋る者」の狂気もすごい良い。
「FEL FEARY WEL」なんてもう、後からじわじわきて困ります。
FEL FEARY WEL→ありがとう、という意味みたいですが、FEL FEARY→愛している、でもあるみたいですね。
愛している、ありがとう、愛している、ありがとう……という歌なんだなぁと思うと、号泣ものでした。

かわいくて綺麗なだけのシモツキンじゃなくて、暗かったり、硬かったり、そういう声も聴けるのが魅力。
しかし、これ設定資料集は必須ですね!1度聴いただけでは、物語よく分からなかった。
なんとなく分かってからは、もうローザが不憫で、いじらしくて。

11月はシモツキン強化月間ということで、また聞き込んでいこうと思います☆




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02

January February March April May June July August September October November December
2009(Mon) 23:55

水の時計 初野晴

本の感想(ミステリ)

水の時計水の時計
(2002/05)
初野 晴

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少年暴走族の幹部だった昴は、居場所をなくしていたところを謎の医師・芥に拾われる。
頼まれた仕事は、脳死状態のまま、死ぬこともなく生きることもなく、機械に繋がれているだけの少女・葉月の、臓器の輸送だった。
身内もなく、莫大な遺産だけを持つ葉月は、臓器提供の意志を表明する人間がいない。けれど、月明かりの中でだけ、アンプから声を発することができた。
葉月は頼む。まるで「幸福の王子」のように。この身体を必要としている人に分け与えてほしい、と−…。

「幸福の王子」を何の捻りもなくそのまま現実的に書いたらこうなりました!……というようなグロさです。「魍魎の匣」思い出した。
ですが、この作者も読みやすさという点にこだわりがあるようで、あまり心理的なグロさはないです。角膜、腎臓、肝臓〜と取っていく度に、昴の髪は白くなり精神的に参ってきているらしいのですが、その辺りはオムニバス形式で、臓器を与えられる側の視点で物語は進みます。
なので、昴の罪の苦しみや葛藤がありません。
葉月との交遊がどんなものなのか、とかもない。
だから、読みやすい。それが、軽いとかご都合主義と言われる所以なのではないかと。

私にはとても面白かったです。「漆黒の王子」よりはだいぶ好き。
真ん中の、臓器の提供を待つ人達の悲喜こもごもも、作中作でありながら本編に影響を与えていてよかったし。序章で一旦姿を消した昴が終章で主人公として戻ってくるのも、ギャップがあっておもしろかった。
ご都合主義なのはファンタジーだからいいとして、ミステリ色がないのもまぁいいとして、やっぱり昴と葉月の関係かなぁ。
過去の馴れ初めよりも、出会ってから今までの間に交流を深める方が、ラストがぐっと引き締まったと思うので、そこが残念。

間接的にとはいえ、人を一人、少しずつ殺していっていることに対する罪の意識。
葉月は法律的には死んでいるからいいのだ、という開き直り。
こんな想いをして、身体を削って捧げても、数人の助けにしかならないという虚しさ。
そして、臓器を与える人間を選ばなければならないプレッシャー。
などなどを書き込んだら、すごく重たい、それこそ「人間を書いた」小説や、社会派な話になるのかもしれませんが……。
どうも、どの作品においても、この作者はそれを避ける傾向にあるみたいです。

7年前の小説ですが、あまり古さも感じませんでした。

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02

January February March April May June July August September October November December
2009(Mon) 23:47

イルカ 生態、六感、人との関わり 村山司

本の感想(小説以外)

イルカ―生態、六感、人との関わり (中公新書)イルカ―生態、六感、人との関わり (中公新書)
(2009/08)
村山 司

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読書迷走中。
……いや、イルカ好きなんです。普通に。あと、小説以外も読むんだぜっていうアピール・・・?

タイトルどおり、イルカの生態やどのように人と関わってきたか、神話にどのように登場してきたか、等など、イルカについてのおおよその情報を網羅した本になっています。中公新書にしては、簡単で読みやすいと思います。

クジラとイルカの分類の仕方とか、明確にあるわけじゃないんだというのが面白い。
昔から、食料や資源としてのイルカと、賢くて人間と心を通じ合わせることのできる動物としてのイルカ。二つの像を持っていたのが興味深い。
サカナやクジラと混同しつつも、なんかちょっと違う?という感覚を持っていたのでしょうか。
イルカがどこまでのことを理解できて、さらにどれくらい学習できるのかという分野は興味深いです。

国や民族によってもイルカへのイメージが違うのも、現在のイルカ神話といってもいいのかもしれません。
確かに、イルカは賢い動物だから人間の友達でありパートナーだ、という考え方は、日本っぽくない……というかアメリカっぽい。そしてその影響をたやすく受け入れていくところこそが、日本っぽい・笑

クジラにはまだ触ったことがないとか、船が苦手だとか言っちゃう筆者もおもしろかったです。

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01

January February March April May June July August September October November December
2009(Sun) 23:01

かけら 青山七恵

本の感想(一般文芸)

かけらかけら
(2009/10/01)
青山 七恵

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優れた短編小説に与えられるという川端康成文学賞受賞作「かけら」を含む短編集。

家族5人で出かけるはずだった日帰りバス旅行が、ひょんなことから父と娘の二人旅行になってしまう。
特に仲が悪いわけでもないが、これといった存在感のない父と過ごす時間の居心地の悪さ。家族としての父と人間としての父を観察して、どちらも父のかけらみたいなものなんだろうと気づく。(「かけら」)

結婚が決まり、同じマンションに住んでいる元カノのことばかり思い出すようになった「僕」
それは、引っ越しの準備をするのと同じように、元カノの思い出を忘れるために一通り思い出している作業なのか。(「欅の部屋」)

西表島から大学見学のためにやってきて、滞在することになった歳の離れた従姉妹の扱いに戸惑う新婚夫婦。
何を考えているのか分からない従姉妹を、可愛いと思ったり、不愉快に思ったり。(「山猫」)

いつも思うのですが、こういう純文学っぽいのって、特に短編はどういう顔をして読めばいいのか解りません・笑
小説や物語として読むと「ふーん……」で終わってしまいます。
もちろん全部テキストとして読めば、いろいろ発見というか、こういう議論がなされるだろうな、という予想はできますが。
手を変え品を変え、男女の関係に家族の在り方、現実への不安やどうしようもない虚無感、救いを日常に求めるか嗜好に求めるか、というようなことを書きつづける文学も。
新しいキャラとシチュエーションでいかに萌えつづけるか、というジャンルも。構図はよく似た色をしたなんとかみたいです。

「かけら」は、父親の存在感の薄さが羨ましかったです。ですが、それもまた彼の一部にすぎない。観察されていないところで、この父親がどんな人なのかは分からないので、なんとも言えませんね。
兄と取っ組み合いの喧嘩をした父と、転んだお婆さんを親切に助ける父。
当然、家族を助けている状況もあったはずなのに、娘の記憶には出てこない。他人を助け、おばさん達にいいように使われているにしても、他人の役に立っている父を見て、娘は喜ぶよりむしろいらついています。
これは「山猫」で、デートの最中なのに外国人の道案内をしてあげた彼氏に怒る彼女、の姿とも似ているような気がします。
他人なんてどうでもいいじゃないか、という正直な思想の中の「他人」が、自分以外ではなくて家族以外という辺りに、ほのぼのとすればいいのかヒヤッとすればいいのか迷うところ。
そう思うと、兄嫁の不在、というのもなんだか意味深です。個人主義から家族主義に、と単純に言っちゃっていいのかもよくわからないし。

「欅の部屋」も、単に男が今の婚約者と別れた元カノを比べて、ここが違うとかここが似てるとかいう感傷的な話なのですが、新しい家族を作るに当たって、必要なモノ不必要なモノをより分ける作業をしている、と捕らえるならば、その達観は恐ろしいくらいです。
「山猫」で心を開こうとしない従姉妹に、我が家のルールを教え込もうとしたり、従姉妹を受け入れたことを示すために我が家のルールの方を変更したり。
現代の家族になるためのルール、あるいは家族という範囲、について、淡々と書いた小説である! という、こういう感想でいいんでしょうかねぇ。

読書会とかで、あーでもないこーでもないと言い合うのには面白い本だと思います。

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